建物が完成するまで・・・土台敷き・防蟻材塗布|千葉県野田市の涼建築事務所は新築住宅ならお任せ、設計事務所です。

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建物が完成するまで・・・土台敷き・防蟻材塗布2016.09.26

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 先日、土台敷きを行いました。土台とは基礎の直上に位置し、1階の柱の直下にある材料です。なので屋根や床、家具などの重さを柱を伝達して基礎に伝える材料です。
樹種は米ヒバの120mm×120mmを使用しています。ヒバは油分が多く、白蟻が嫌うとも言われています。
まずは、基礎の天端(てんば)に墨(土台の位置)を出します。これを”墨出し”と言います。墨出しが完了したら、いちばん外側にある墨の対角線の距離を2方向、測り確認します。対角線の距離に相違があると建物の直角が悪い為、ゆがんだ建物になってしまいます。なのでとても重要な確認作業です。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA  次はアンカーボルト(土台用)とホールダウン用のボルト(柱用)の位置を土台に印をして、穴あけ作業です。
アンカーボルト(土台用)は122本、ホールダウン用のアンカーボルト(柱用)は26本、合計148本分の穴あけになります。
土台用と柱用ではボルトの太さが違うので、穴あけをするドリルの太さも変えながらの作業になります。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA  穴あけ作業が完了したら、土台の下側に防蟻材(ぼうぎざい)を塗布します。防蟻材とは白蟻のクスリです。
建築基準法により地盤面から1M以内の範囲の土台、柱、筋交などの構造耐力上主要な部分の塗布が義務つけられています。
土台を基礎の上に設置してしまうと、塗れませんのでこのタイミングで塗布します。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA  防蟻材塗布が完了したら、”基礎パッキン”と呼ばれる商品を、土台の下に配置して、釘で固定します。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA ”かけや”と呼ばれる大きな木のハンマーを使用して土台を基礎に配置していきます。この時、基礎の天端の土台の位置(墨)を確認しながら作業していきます。
写真の土台の下に写っている黒いものが基礎パッキンです。
基礎パッキンを使用することにより基礎の湿気を土台に伝達しないように出来ます。湿気を多く含んだ木材は腐りやすく、白蟻の被害にも合いやすい為、注意が必要です。
基礎パッキンは通気が出来るような構造になっている為、床下の換気の役割も担っています。
玄関廻りなどは”気密パッキン”と呼ばれる商品を使用します。
20年位前でしょうか?この商品を見た時に、妙に納得してしまいました。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA  次は、土台の固定です。
写真の左と中央の金物(同じ金物です。)を使用して土台を固定していきます。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA  カットスクリューと呼ばれるこの金物は、締め込むことで自ら土台を掘削していく構造になっています。アンカーボルト用(土台)の金物です。
近年の”根太レス”工法に対応した金物です。
このカットスクリューが土台の天端より上に出てしまうと、床が不陸(ふりく=平らではない。)になってしまう為、注意が必要です。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA  土台が完了したら大引きを配置して、土台敷きは完了です。
土台と大引きの違いは、土台は直下に基礎があるのに対し、大引きは基礎がありません。基礎の代わりに束(つか)と呼ばれるもので支持します。床の荷重には対応していますが、大引きは床の下地的な役割です。
写真の奥が土台で缶の下が大引きになります。
大引きは檜製材の 90mm×90mmを使用しています。
土台敷きが完了したら土台の上面と側面の防蟻材の塗布になります。
土台、大引き、中根太と今回は塗布しました。
最後に土台の天端の高さをオートレベル測量器を使用して確認したら完了です。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA  土台敷き、防蟻材塗布、完了後の全景写真です。
次はいよいよ、上棟工事になります。
今のところ、天気予想は良さそうです。