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まずは、1階の柱を建てていきます。 
柱材はRW(レッドウッド・赤松)の集成材を使用しています。集成材は無垢材に比べ、材のくるいが少なく、強度も安定している為、雨水がかからない場所に適しています。雨水がかかる場所では檜製材を使用しています。材寸は120mm×120mmです。 
土台や柱、梁、小屋組など、ほとんどの部材はプレカット工場にて加工済みの状態で搬入される為、テンポ良く作業が進みます。 | 
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柱と梁の接合部分は”ホゾ”と呼ばれる加工により、仮接合されます。 
この写真は1階の柱の柱頭(ちゅうとう)部のホゾです。 
ホゾ長さは50mmです。以前はホゾ長さ60mmにて加工を依頼していましたが、一昨年、加工工場が大雪の影響で倒壊してしまい、加工機器の入れ替えにより、ホゾ長さが60mmの加工が出来なくなり、現在は50mmにて加工しています。 | 
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次は2階の梁の組み込みです。 
梁材は柱と同じRWを使用しています。 
”カケヤ”と呼ばれる大きなハンマーとクレーン車を使用して組んでいきます。 | 
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一般部分の梁と梁の接合部の写真です。一箇所の接合部につき、1本(1枚)以上の金物で接合、固定されます。 
写真では梁と梁の天端に不陸(ふりく)がありますが、カケヤを使用して面一(つらいち)にしていきます。 
不陸(ふりく)とは平らではないことを表す表現です。 
面一(つらいち)とは平らを表す表現です。 
このあと、大工さんがインパクトと呼ばれる機械を使い、ボルトを締めていきます。 | 
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ドリフトピン工法と呼ばれる接合部の写真です。当事務所では通し柱や化粧梁などに使用しています。 
通し柱とは1階から2階まで一本の柱で対応する柱のことです。1本の柱に対し梁が2本以上、接合されてくるので、柱のホゾ穴が大きくなり強度が落ちてしまいます。断面欠損が大きいとも言います。ドリフトピン工法を使用することにより断面欠損が小さくなるので採用しています。 | 
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次は、2階の柱を建て、梁を掛けます。 
建物の”ゆがみ”を是正して、仮筋交(かりすじかい)と呼ばれる板を使用して是正後(ゆがみのない)の状態を保持します。 | 
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最後に小屋組と呼ばれる屋根部分の骨格を組んで、ゆがみを是正したら上棟工事は完了です。 
小屋組には米松のKD材を使用しています。 
KD材とは人工乾燥をした材料のことです。 
明日からは屋根の下地工事に入ります。 |